「保育園を卒園すれば少し楽になると思っていたのに、むしろ仕事が続けにくい」。そんな状況から、小1の壁で退職して後悔した人はいないのかと不安になっていませんか。朝の登校、早い下校、学童、宿題、長い夏休み。入学すると、保育園時代とは違う負担が一気に見えてきます。
仕事を辞めれば時間は増えます。ただし、収入やキャリアを失う負担まで同時になくなるわけではありません。反対に、働き続けることだけが正解でもないでしょう。子どもが不安定な時期には、一時的に家庭へ軸足を移したことで「辞めてよかった」と感じる人もいます。
この記事では、小1の壁で退職した後に起こりやすい後悔と、退職してよかったと感じるケースの両方を整理します。さらに2026年時点の制度や学童の状況を踏まえ、退職する前に確認したい選択肢まで解説します。「今日つらいから辞める」ではなく、辞めた1年後まで想像して決めることが後悔を減らすポイントです。

小1の壁で退職して後悔したと感じやすい理由5つ
小1の壁とは、子どもの小学校入学をきっかけに、保育園時代より仕事と子育ての両立が難しくなる問題の総称です。公的な制度名ではありませんが、下校時刻、学童、長期休み、宿題など複数の問題が重なることで起こります。
「今の大変さから抜けるには退職しかない」と感じても、辞めた後には別の負担が生まれることがあります。
収入が減り、教育費や貯蓄への不安が大きくなった
最初に考えたいのは家計です。正社員を辞めれば、毎月の給与だけでなく、賞与や会社によっては退職金の積み上げ、福利厚生などにも影響します。辞めた直後は家事と育児が楽になっても、数か月後にお金の心配が強くなる家庭があります。
たとえば手取り月25万円だった人が退職すれば、単純計算で年間300万円の手取り収入がなくなります。実際には税金や社会保険、配偶者の収入、再就職の有無で変わるため、この数字をそのまま損失と考えることはできません。それでも家計への影響が大きいことは想像できます。
「生活できるか」だけでなく、「教育費を積み立てながら5年続けられるか」まで見ると判断が変わることがあります。入学時だけ乗り切れても、数年後に家計が苦しくなれば、別の後悔につながるからです。
正社員を辞めたあと希望条件で再就職できなかった
「2、3年休んだら正社員に戻ればいい」と考える人もいます。ただ、希望する給与、勤務地、勤務時間、仕事内容をすべて満たす求人が、その時期にあるとは限りません。再就職そのものが不可能という意味ではなく、以前と同じ条件で戻れる保証がない点が問題です。
特に子どもが低学年の間は、残業なし、急な休みに対応しやすい、通勤時間が短いといった条件を求めやすくなります。条件を増やすほど求人は絞られるため、「辞める前の職場は意外と条件がよかった」と後から気づくことがあります。
社会とのつながりや仕事のやりがいを失ったと感じた
仕事の負担が重い時期は、退職すればすべて楽になるように見えます。しかし仕事には、収入以外にも人とのつながり、達成感、自分の得意分野を使える時間という役割があります。それらが急になくなり、思った以上に寂しさを感じる人もいます。
もちろん、家庭で過ごす時間に大きな充実を感じる人もいるでしょう。大切なのは「仕事が好きか嫌いか」だけで決めないことです。今の職場が嫌なのか、働くこと自体を休みたいのかを分けて考えると、退職以外の選択肢が見えやすくなります。
子どもが想像より早く小学校生活に慣れた
入学前は「毎日付き添わなければ無理かもしれない」と思っていても、子どもが数か月で学校や学童に慣れるケースもあります。すると「短期間だけ勤務を調整できていれば、退職までは必要なかったかも」と感じることがあります。
一方、登校渋りや友人関係などで長いサポートが必要になる子もいます。これは入学前には読み切れません。そのため、可能であれば有給休暇、時差出勤、在宅勤務、家族の分担などで最初の数か月を試運転してから判断する方法があります。
夫婦の分担を変えないまま一人だけ退職してしまった
見落としやすいのが、退職と同時に家事・育児が一人へ集中するケースです。「仕事をしていないのだから自分がやる」と抱え込むと、会社員時代とは別の疲れが出てきます。
小1の壁は母親だけの働き方の問題ではありません。退職を決める前に、登校対応、学童のお迎え、宿題、病気、長期休暇を誰が担当するか夫婦で具体的に決めておきましょう。
小1の壁で退職して「辞めてよかった」と感じるケースもある
退職したら必ず後悔するわけではありません。検索すると後悔した体験談が目につきますが、子どものフォローを優先できたことや、家族全体の余裕が戻ったことを理由に「辞めてよかった」と感じる人もいます。
登校渋りなど子どものフォロー時間を確保できた
小学校入学は、子どもにとっても大きな環境変化です。教室、先生、友達、時間割などが一気に変わります。朝に「学校へ行きたくない」と言われ、出勤時刻との板挟みになる家庭もあるでしょう。
そんなとき、時間に余裕ができること自体に価値があります。登校に付き添ったり、帰宅後すぐに話を聞いたりできるためです。仕事より家庭を優先したいという本人の価値観と合っているなら、退職は十分に選択肢になります。
時間に追われる生活から離れて親の負担が軽くなった
朝は登校の見守り、夕方は学童のお迎え、帰宅したら夕食と宿題。その間にフルタイム勤務が入ると、毎日が分刻みになります。電車が10分遅れただけで予定が崩れる生活なら、退職によって得る時間はかなり大きいでしょう。
ここで見るべきなのは「辞めることが正しいか」ではなく、家庭が何を優先したいかです。収入よりも今の親子時間を優先すると納得して決めた退職は、後悔につながりにくくなります。
退職後の働き方まで決めていた家庭は迷いにくい
退職を「キャリアの終了」にせず、「一度働き方を切り替える期間」と考える方法もあります。たとえば半年休む、翌年度から週3日で働く、資格の勉強を始めるなど、次の予定を決めておけば先が見えます。
退職する場合も「いつまで休むか」「どのくらいの収入で再開するか」「再就職に向け何を残すか」を決めておくと、選択を前向きに捉えやすくなります。
小1の壁で仕事を辞めたくなる原因は学童だけではない
「学童に入れれば解決」と思われがちですが、小1の壁は一つの問題ではありません。保育園時代には園が吸収してくれていた負担が家庭へ戻ってくることもあり、朝・放課後・夜・長期休暇のすべてで調整が必要です。
| 困りやすい場面 | 小学校で起こりやすいこと | 退職前に確認すること |
|---|---|---|
| 朝 | 子どもの登校より親の出勤が早い | 時差出勤・家族分担・朝の居場所 |
| 放課後 | 下校が早く学童が必要 | 公設・民間学童、利用時間 |
| 夕方 | 学童のお迎えに間に合わない | 残業免除、勤務終了時刻 |
| 夜 | 宿題や翌日の持ち物確認が増える | 夫婦の担当、家事の削減 |
| 休校時 | 学級閉鎖や体調不良が起こる | 子の看護等休暇、有給、在宅勤務 |
| 夏休み | 朝から夕方まで居場所が必要 | 長期休暇中の学童、昼食、送迎 |
放課後児童クラブには今も待機児童がいる
こども家庭庁の2026年度速報では、2026年5月1日時点の放課後児童クラブ登録児童数は1,602,037人でした。一方、申し込んでも利用できなかった待機児童は14,713人です。前年より減っていますが、希望すれば全国どこでも必ず利用できる状況ではありません。
2026年度速報では登録児童数が前年比31,392人増え、待機児童数は1,617人減りました。ただし待機児童は14,713人残っているため、自分の自治体の状況は入学前に確認する必要があります。
出典:こども家庭庁「放課後児童健全育成事業」。2026年度は速報値のため、今後修正される場合があります。
夏休みは平日より長時間の預け先が必要になる
4月から6月を乗り切れても、夏休みに再び負担が増える家庭があります。通常なら授業後から学童を使うところ、夏休みは朝から夕方までの居場所が必要になるからです。
開所時刻より出勤が早い、昼食が必要、子どもが長時間の学童を嫌がるといった問題もあります。入学直後だけで判断せず、少なくとも「通常授業の日」と「長期休暇」の2パターンで一日の予定を作っておくと現実が見えます。
宿題・持ち物・学校行事も親の時間を使う
保育園では園へ預けている間の準備を先生が支えてくれる場面が多くあります。小学校になると、宿題を見たり、プリントを読んだり、翌日の持ち物を確認したりする役割が家庭へ移ることがあります。
学童の終了時刻だけでなく、「帰宅後に親が30〜60分使えるか」も働き方を考える材料になります。
小1の壁で退職する前に2026年の制度と会社のルールを確認する
制度を知らないまま辞めてしまうと、「使える休暇があった」と後で気づくことがあります。ただし、国の制度と会社独自の制度は対象年齢が違います。名称だけで判断せず、就業規則と人事への確認が必要です。
子の看護等休暇は小学3年生修了まで対象
2025年4月1日から、育児・介護休業法の「子の看護等休暇」は対象となる子が小学3年生修了までに広がりました。子どもが1人なら1年度につき5日、2人以上なら10日まで取得でき、時間単位での取得も可能です。
病気やけがだけでなく、感染症による学級閉鎖等への対応や入学式への参加も対象です。小1の壁で困りやすい「急に学校へ行けなくなった日」に使える制度が以前より広がりました。
詳しい対象条件は、厚生労働省「子の看護等休暇」で確認できます。
法律上の柔軟な働き方措置は小学校入学前までが対象
2025年10月から、3歳から小学校就学前の子を育てる労働者に対し、企業が柔軟な働き方の措置を2つ以上用意する仕組みが始まりました。選択肢には始業時刻の変更、テレワーク等、養育両立支援休暇、短時間勤務などがあります。
ここで注意したいのは、この制度の対象が原則として「小学校就学の始期に達するまで」であることです。「改正されたから小1でも必ず時短勤務できる」とは限りません。
会社独自で小学校3年生まで時短勤務を認めるなど、法律より手厚い制度を設けている場合があります。退職届を出す前に、就業規則と人事制度を確認してください。
会社には時短以外の選択肢も相談する
フルタイムか退職かの二択にすると、決断が極端になりがちです。実際には、始業時刻の変更、週数日の在宅勤務、残業の調整、部署異動、雇用形態の変更など、会社によって相談できる内容は違います。
- 就業規則と育児支援制度を読む
- 人事に小学校入学後も利用できる制度を確認する
- 上司へ必要な勤務終了時刻を具体的に伝える
- 1〜3か月試した場合の生活を家族で想定する
- 難しい場合に転職・パート・退職を比較する
小1の壁で退職して後悔しないための判断基準5つ
退職するか迷ったら、「つらいかどうか」だけではなく五つの数字と条件に落として考えます。気持ちを無視する必要はありません。むしろ数字にすると、何が一番つらいのかを説明しやすくなります。
| 判断項目 | 確認する内容 | 目安となる問い |
|---|---|---|
| 時間 | 出勤・下校・学童終了時刻 | 毎日何分足りないか |
| 家計 | 退職後の収支 | 1〜3年続けても貯蓄できるか |
| 子ども | 登校・学童への適応 | どの時間帯に支援が必要か |
| 仕事 | 制度・異動・転職可能性 | 今の会社を辞めないと解決しないか |
| キャリア | 復職時期・希望条件 | 3年後どんな働き方をしたいか |
家計は退職後12か月分を先に計算する
まず、退職した翌月だけを見るのは避けます。固定費、教育費、習い事、住宅費、年間で発生する税金や保険料などを含め、12か月の収支を作ります。再就職を予定しているなら、仕事が決まらない期間も余裕を持って見積もります。
「夫の給料だけでも生活費は払える」という状態と、「教育費を積み立てながら貯蓄も維持できる」という状態は違います。後者まで確認しておけば、退職後のお金の不安を減らせます。
正社員を手放す前に今の職場の希少性を考える
今の職場に不満があっても、年間休日、給与、通勤距離、有給の取りやすさ、人間関係など、一部の条件は恵まれているかもしれません。転職サイトで同じ条件の求人を検索すると、自分の現在地を客観的に見られます。
似た求人がたくさんあるなら、退職への心理的なハードルは下がります。反対に同条件がほとんどない場合は、社内調整をもう一度試す価値があります。
「小1の壁」と「今の会社への不満」を分ける
残業が多い、人間関係がつらい、通勤が長い。この問題は、小学校入学がなくても辞めたくなる理由です。そこへ小1の壁が重なると、「子どものために退職する」と一つの理由にまとめてしまいやすくなります。
小1の壁そのものが原因なら勤務時間や学童で解決できる可能性があります。職場そのものが原因なら、退職だけでなく転職も有力な選択肢です。
子ども本人が何に困っているのか確認する
親が「学童がかわいそう」と思っていても、本人は友達と遊べて楽しんでいる場合があります。逆に、親は大丈夫そうに見えても、子どもが長時間の学童に疲れていることもあります。
「学童はどう?」「何時ごろ疲れる?」と具体的に聞き、表情や睡眠、朝の様子も見ます。親の罪悪感だけで退職を決めず、本人の状態を材料の一つにすることが大切です。
退職後の自分が何をしたいか言葉にする
「今の生活をやめたい」だけでは、退職後の満足度を予測しにくくなります。「15時に家で迎えたい」「1年間は子どもの生活を整えたい」「半年後から在宅の仕事を始めたい」など、退職によって得たいものを言葉にします。
退職は目的ではなく、家庭が望む生活を作るための手段です。欲しい生活が別の方法で実現できるなら、辞めない選択もできます。
小1の壁で退職せず乗り越える方法を先に試す
退職を決める前に、元へ戻せる方法から試す考え方があります。退職は一度すると以前と同じ職場へ簡単には戻れません。一方、家族分担や働く時間の変更なら、合わなければ再調整できます。
学童は公設だけでなく民間や地域の居場所も調べる
自治体の学童に入れない場合でも、地域によっては民間学童、放課後の居場所事業、ファミリー・サポート・センターなど複数の選択肢があります。料金や利用条件が違うため、候補を一つに絞らない方が安全です。
特に確認したいのは、終了時刻、延長の有無、夏休みの開所時刻、昼食、送迎です。「入れるか」だけでなく、親の勤務時間と接続できるかまで確認します。
夫婦で朝・夕方・突発休の担当を固定する
毎回「今日は誰が迎えに行く?」と相談すると、それだけで疲れます。月曜と水曜は父親、火曜と木曜は母親、金曜は早く帰れる方、といったように基本担当を作ると判断回数が減ります。
病気や学級閉鎖の対応も同じです。「母親の仕事の方が休みやすいから」と自動的に一人へ寄せず、有給残日数や予定を見ながら交代できる形を作ります。
時短勤務が無理なら勤務時間をずらせないか相談する
1日6時間の時短勤務が難しくても、8時から16時30分まで働くなど、始業と終業を前へずらすだけで学童のお迎えに間に合う場合があります。週5日のうち1日だけ在宅勤務に変える方法もあります。
会社へ相談するときは「両立が大変です」ではなく、「17時30分の学童迎えに間に合わせるため、16時30分退勤が必要です」と数字で伝える方が、必要な調整がわかりやすくなります。
退職ではなく両立しやすい職場への転職も比較する
今の会社で制度を使えないからといって、働くこと自体をやめる必要はありません。通勤が短い会社、残業の少ない職場、在宅勤務を取り入れている会社へ移る方法があります。
ただし転職直後は有給休暇の日数や職場での関係が十分でない場合もあります。入学直前に転職するなら、「急な休みへの対応」「試用期間中の働き方」「在宅勤務を利用できる時期」まで確認してください。
退職届を出す順番は最後で構いません。学童確認→家族分担→会社への相談→転職条件の確認までやった上で退職を選べば、「他に方法があったかも」という後悔を減らせます。
独自シミュレーション|小1の壁は退職・継続・働き方変更のどれが合う?
ここでは、上位記事では比較しにくい「時間・家計・将来戻りやすいか」の3軸で考えます。実際の家庭では給与や勤務条件が違うため、以下は判断方法を理解するための架空例です。
例:35歳会社員、子ども1人が小学校入学。手取り月25万円、通勤片道45分、学童のお迎えは18時まで。配偶者の帰宅は19時30分とします。
| 選択肢 | 夕方の余裕 | 本人の収入 | キャリア継続 | 向きやすい家庭 |
|---|---|---|---|---|
| 正社員を継続 | 少ない | 維持しやすい | 維持しやすい | 学童・家族支援が安定している |
| 勤務時間を変更 | 増やせる | 条件により減少 | 維持しやすい | 会社と調整できる |
| 両立型の職場へ転職 | 増やせる可能性 | 求人による | 継続できる | 今の職場だけが問題 |
| 退職 | 大きく増える | 原則なくなる | 中断する | 家庭時間を最優先したい |
退職なら年間300万円分の手取り収入差をどう考えるか
この例で本人の手取りが月25万円なら、働かない期間が12か月続いた場合の給与差は単純計算で300万円です。ただし、これは「退職すると300万円損する」という意味ではありません。税や社会保険、保育・学童関連費、再就職収入などで実際の差は変わります。
見るべきなのは、300万円という金額と引き換えに、家庭がどのくらい時間を得られるかです。「その時間に300万円以上の価値を感じる」という家庭もあれば、「勤務時間を1時間ずらせば解決するので退職までは必要ない」という家庭もあります。
1時間足りない家庭なら退職より時間調整を先に試す
仮に18時のお迎えへ毎日30分だけ間に合わないのであれば、問題は「8時間働くこと」そのものではありません。通勤や勤務終了時刻との30分のずれです。この場合は時差出勤、家族のお迎え、週数回の外部サービスで埋められる可能性があります。
反対に、登校渋りが強く朝に毎日1時間必要で、夕方にも付き添いが必要なら、数十分の調整では足りません。短時間勤務や休職、退職を含めた大きな見直しの方が現実的です。
後悔しにくいのは「壁の大きさ」と対策を合わせる家庭
小さな時間不足へ大きな退職で対応すると、後から「辞めなくてもよかった」と感じやすくなります。反対に、家庭が限界なのに小さな工夫だけで耐え続ければ、親子ともに疲れてしまいます。
必要なのは根性ではなく、壁の大きさに合った対策です。30分の問題なのか、毎日3時間足りないのか。それを数字にするだけでも、選択肢の優先順位が見えてきます。
まとめ|小1の壁で退職して後悔しないために二択で考えない
小1の壁で退職して後悔したと感じやすい理由には、収入減、再就職への不安、仕事とのつながりを失うこと、子どもが予想より早く適応したことなどがあります。一方、親子の時間が増え、登校渋りや毎日の生活へ落ち着いて対応できたことで「辞めてよかった」と感じる家庭もあります。
つまり、正社員を続けることも退職することも、それだけで正解・不正解にはなりません。家計、必要な時間、子どもの状態、会社の制度、数年後の働き方を一緒に考えることが必要です。
一番避けたいのは、「もう無理」という一日の感情だけで将来の働き方まで決めてしまうことです。できる対策を試した結果、それでも退職が家庭に合うなら、その判断には十分な理由があります。反対に30分の調整で続けられるなら、今のキャリアを残す道もあります。
「辞めるか、我慢して働くか」ではなく、「家族に必要な時間をどう作るか」から考えると、小1の壁の選択肢は増やせます。
小1の壁と退職に関するよくある質問
- Q小1の壁で退職したら後悔する人は多いですか?
- A
「小1の壁で退職した人のうち何%が後悔した」という公的な全国統計は確認できません。体験談では収入や再就職を理由に後悔する声がある一方、子どもとの時間を優先できてよかったという声もあります。割合より、自分の家計と必要な時間で判断する方が実用的です。
- Q小1の壁で正社員を辞めるのはもったいないですか?
- A
正社員という雇用形態だけを理由に続ける必要はありません。ただし、今と同じ給与・勤務時間・勤務地で再就職できるとは限らないため、退職前に求人を検索して現在の条件を比べておくと安心です。時短、時差出勤、転職で解決できないかも確認してから決めます。
- Q小1でも子の看護休暇は使えますか?
- A
はい。2025年4月から名称が「子の看護等休暇」となり、対象は小学3年生修了までへ拡大されています。病気やけがの看護に加え、感染症による学級閉鎖等や入学式も取得理由に加わりました。子ども1人なら原則年5日、2人以上なら年10日です。
- Q小学校入学後も法律上の時短勤務を使えますか?
- A
2025年10月施行の「柔軟な働き方を実現するための措置」は、原則として3歳から小学校就学前までが対象です。ただし企業が法律を上回る独自制度を設け、小学生でも時短勤務を認めている場合があります。自社の就業規則や人事部で対象年齢を確認してください。
- Q小1の壁はいつまで続きますか?
- A
家庭によって違うため、一律に「何月まで」とは言えません。入学直後の生活に慣れて負担が下がる家庭もあれば、夏休み、学童、登校渋りなどの問題が続く家庭もあります。4月だけでなく夏休みまでの生活を想定し、必要な支援時間を見直すと判断しやすくなります。
- Q仕事を辞めるか迷ったら最初に何をすればいいですか?
- A
まず、平日の時刻表を作り「何時から何時まで親が必要なのか」を確認します。その後、学童、夫婦分担、会社の制度を当てはめます。それでも埋まらない時間が大きければ、時短勤務や転職、退職を比較します。感覚ではなく不足時間を数字にするのが出発点です。

